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バンド・バンド・バンド

 僕は定期的な個人セッションという形で、たくさんのオアイテと音楽活動を重ねています。
 とりあえず、「楽しい!」ということはとっても大事ですけど、それが次の段階に向かうということと絡んでいかなければならない、音楽療法士はそこのあたりをしつこく考えるめんどくさい作業をします。
 子どもは、目に見えて、というほどではなくても、成長していきます。体も心もだんだんと整っていくのです。それにしたがって音楽活動の中身も変わっていく。その変っていく境目のあたりを狙って、僕はいろいろと働きかけたりもするわけです。基本的には発達ということを念頭に音楽活動を組み立て、展開します。
 発達というのは、早い人もあればゆっくりな人もあるけれど、大体順番が決まっている。赤ん坊が言葉でしゃべりだす前に、いっぱいうなり声をあげたり、いろんな音を試したりして、それを楽しむおとなとのやり取りで、少しずつ言葉らしい音が出ていくわけです。
 音楽もそうした全体の発達と呼応して、ただ音の羅列のようなことからリズムが感じられるような音を生み出し、それが一定のビートで表現できるようになる。そしてその次は・・・・、というような順番があって、いきなりいい声できちんと歌うわけではないのは、誰もが知っていることです。

 で、僕はその人の現在の発達の状況を感じ取り、その次に来ることを想定して、それを活動の課題とします。
 オアイテが子どもの時は、とても有効な考え方だと思います。

 子どもは、思春期、青年期を経てやがておとなになっていきます。だからと言って、様々な能力が備わっていくわけではないので、そこを「発達障がい」などと呼ばれる人が、僕のオアイテの多くです。
 結構その人の発達上の課題は分かっている、そこを伸ばしたい、ですがそれは音楽活動をする上で、音楽療法士である僕の課題ではあっても、オアイテ自身の課題という風にはいきません。
 若者、そしておとなになったオアイテとの個人セッションで、僕はこのままではよくない、と感じてました。幸い教えるプロである音楽講師が僕のまわりにはいますので、その人に委ねることも考えました。ですが教え方が良ければ、うまくいくとも思えませんでした。

 そこでひらめいたのが、個人セッションと小グループの組み合わせ、そしてバンド活動でした。

           

 バンドは楽しい、それ以上に自分がそこへ行って音を出す、出さなきゃならない、そういう直接的なモーティベーションがオアイテの一人一人に、一気に高まりました。そして、バンドである以上、ライブ演奏を披露しなけれやならないんです。
 このことは、個人セッションでの活動をメチャメチャ活性化させました。僕だけの思いで、オアイテにお付き合いさせる音楽からオアイテ自身が自分を表現する音楽へと変わりました、と僕は感じています。

 写真は、村井楽器学園前教室で生まれたバンド、「GKM4*8(ジーケーエム・フォー・エイト)」です。
 このほか、「四咲(YoSaKu)」、そして「ハッピー」というバンドがデビューを待っているところです。

 普通のバンドと違うところは、初めに音楽のコンセプトがあって、例えばロックだからエレキとベースとドラムにキーボードみたいなことではメンバーが決まってこない。逆なんです。このメンバーで、果たしてどんな音楽が、そしてサウンドが生まれるのか、それが楽しみなところです。

at 10:33, まんどろ, 音楽・音楽療法

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